行動経済学の本を見かけるとついつい買ってしまうんですよね~(挨拶)


というわけでいつも通りに本文のなかで、面白い!!興味深い!!と思ったところを抜粋していく・・・






●最後通牒ゲームと呼ばれる単純な実験を行った・・・

※このゲームでは、ふたりのプレイヤーが一定の金額例えば100ドルを、次のようなルールに従って分け合う。第一のプレイヤーが第二のプレイヤーに、その100ドルから分け与える額を提案する(0ドルから100ドルまでの何ドルを提案しても構わない)。第二のプレイヤーが提案を受諾したら、100ドルはその提案通りに分配される。提案が拒絶されたら、100ドルを実験者が没収し、どちらのプレイヤーも1ドルももらえない。

この最後通牒ゲームをドイツで多数の参加者を募っておこなったところ、ほとんどの場合で金が折半されるという結果になった。さらに言えば、第一のプレイヤーの提案が35ドル以下だと、第二のプレイヤーの大半が拒絶した。





●集団が外部の脅威にさらされているとき、人々は同じ集団の成員に対して利己的になりにくく、寛大になりやすいように思える。われわれはそうした行動を「団結」と呼び、それは社会の存続に欠かせない。



●ティーンエイジャーの少女が、ジャスティン・ビーバーのようなアイドルを前にして気絶するのは、ほかのファンも一緒にいるときのみにほぼ限られる。




●スポーツビジネスは、それに参加する個々人のよりどころとなる集合的感情を作り出すことに重点を置いている。スポーツのファンクラブは明確な目的を持たない。


●研究の結果、アディショナルタイムがホーム側に有利となるように与えられやすいことを発見した。


●なぜ女は男に比べ、スポーツのチームの応援に興味を示さないのだろうか。これまで述べてきたとおり、人間の集合的感情の主たる源は、生命の維持に欠かせない資源を確保するためには集団の支援が必要だということにあり、それはとりわけ集団での狩りにあてはまる。狩りはもっぱら男の仕事であるため、集合的感情は女よりも男で必要となる。だから男は女よりもスポーツのファンになりやすく、愛国者にもなりやすいと言えるのかもしれない。



●募金活動を高校の必須参加行事として行っている生徒たちの行動を研究してみた。A郡とB郡の2グループに分け、A郡は通常通り寄付金は全て慈善財団に渡され、困っている人たちに分け与えられると教えるグループと、B郡の生徒には募金活動に費やす時間と労力の対価として、各自が集めた寄付金の20%を報酬として与えられると教えた・・・・結果は報酬を約束された生徒たちが集めた平均額は、対照郡の生徒たちが集めた平均額よりも、有意に少なかったのである。
・・・理由としてB郡の生徒たちは、見返りがあると教えられたために、困っている人を助けるという善行から得られる精神的な報酬や満足感が、取り返しのつかないほど少なくなってしまったことが考えられる。





●人間の子供が大人の世話や監督を離れて完全に自立するまでには、現代人の寿命の約20%を要する。200年ほど前なら、寿命の30%だ。寿命に比べてこれほど長い幼少期を送る動物は類を見ない。





●平均的な男性は右手の人差し指の長さと薬指の長さを比較し、人差し指の長さを薬指の長さで割ると、ほとんどの場合人差し指が薬指よりも短いため、この比の値は1未満になる。比の値が小さいほど(薬指の長さが人差し指に比べて長ければ長いほど)、体内のテストステロンの量が多い。テストステロンの量が多い人は喫煙や飲酒に過度にふけりやすい性格になる傾向があり、その他にも性衝動や集中力や筋肉量が多くなる傾向にある。そして暴力行動や危険を好む傾向も見られる。・・・・・薬指に比べて人差し指が短いほど、デイトレードーは株の売買でリスクを冒しやすく、平均収益も高かった。



●健康な子供を最もたくさん持てる夫婦の年齢差は、正確には夫が妻より16.4歳上の場合だった。・・・(中略)・・・最新医学の恩恵を受けられているはずの現代スウェーデンの夫婦を対象にした追跡研究では、最適な年齢差は6歳まで縮まった。




●男女関係において女は変化を求め、男は現状維持を好む傾向にある。




●みずから子作りをするのを避ける進化上の利点として、消極的な個体は自分の子を育てる重荷から解放され、弟や姪といった似た遺伝形質を持つ子を育てるのに資源を投資でき、そこ子らの生存確率を高められる。




●われわれはよく知っている構造の楽節を聞くと快く感じるが、よく知っているだけでは足らず、いずれ飽きてしまう。よく知っている予想通りの音のなかに以外な音が混じる短い瞬間に、最大の喜びを味わう。言い換えれば、よく知らないものを楽しむためには、よく知っているものをよりどころにする必要がある。



●一般に男の方が、自分の能力にかかわる確率をアップデートするのに長けている。ポジティブな材料もネガティブな材料も充分に重視し、当初の評価を変えるのに抵抗が少ない。これに対して女は、(低い評価でも高い評価でも)自己評価をあまり変えない。成功や失敗は自己評価にさほど影響を与えない。



●インターンたちは、患者が最初にガンだと診断されてから、5年以内に死亡する率を示した本物のデータを与えられた。データは、手術か放射線治療かの治療法別に示してあった。インターンたちはふたつのグループに分けられ、まったく同じデータを与えられたが、表現は違っていた。一方のグループはガン患者の5年間の死亡率を教えられたが、他方のグループでは同じ期間の生存率を教えられた(例えば、一方のグループは、手術をおこなった時の5年間の死亡率が60%だと教えられ、他方のグループでは手術をおこなった時の5年間の死亡率が40%だと教えられる)。言うまでもなく、このデータが伝えているのはまったく同じ内容だ。にもかかわらず、インターンたちのふたつのグループは、データの表現の違いに基づいて、大きく異なる治療法をすすめた。




●正しいインセンティブを用いることで企業の業績が奇跡の回復を遂げた好例として、コンチエンンタル航空があげられる。・・・(中略)・・・会社の再建に決定的な役割果たした金銭的インセンティブは、個人に対するものでなく集団に対するものだった。個人のめざましい業績ではなく、チームワークに対して報酬が与えられたものである。



●死にゆく人たちが人生最後の数週間に語った後悔のうち、最も多かった痛切な後悔をまとめている。男はおもに、人生で仕事に打ち込みすぎたことと、昔の友人と疎遠になってしまったことを後悔し、女は自分を幸せにしようとしなかったことを後悔し、他人を喜ばせようと気を遣ってばかりだったと告白した。男女ともに、他人に対して自分の感情を表現しようとしなかったことを後悔していた。










・・・・とまぁ、こんな感じでしたね。

本書の冒頭の著者の論理がどうにも個人的には納得できない部分があって、読むペースがはかどらず、途中で読むのを断念しようかと思ったが、中盤・後半になるにつれ、著者の自論というよりも最新の行動経済学の研究結果をまとめたような内容になるにつれ面白くなっていった。こういったノンフィクション本においては最初おもしろくて、後半はなし崩しになっていくパターンは多いので、そういった点では諦めずに最後まで読んで良かったなぁ~っとw



次は、厚い本で話題の『サピエンス全史』の上巻を買ってきたので、読もうと思います。

はてさて、いつ読み終えるやら・・・・

今日もこれからMOスタンをやらねばならぬというのに・・・・www




今回はこんな感じでーす

バイバイ~(´∀`*)ノシ

コメント

昼ネコ
2017年6月24日0:23

面白かったです。
また気になる本や面白い本があれば、教えてくださいな。

Estuary
2017年6月24日23:02

最近読んだ中で一番長い文章でした!

ミートボウズ
2017年6月25日0:15

>>昼ネコさん
お安い御用で!!
基本的に本一冊読み終えたら、自分用にまとめるためにも今回みたいに書いておりますので、またよろしければ見てください。

>>Estuaryさん
うむっ!!最近は更新もめっきり減ってきてしまってますし、、、
最近書いた中で一番長い文章に仕上がりましたw!!

ハリー
2017年6月28日10:17

行動経済学は面白いですね
話のネタにもなりますし

ミートボウズ
2017年6月28日22:52

>>ハリーさん
そうなんです、面白いんですw
そうなんです、、、いつも職場で女性社員に本で知った知識を披露して、特に無関心な感じで察してもらってますwww・・・個人的にはベスト反応です(´ε`;)

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