【読書感想文】 『現役東大生の世界一おもしろい教養講座 正しく未来を見通すための「地理的思考」入門』 著:西岡壱誠
【読書感想文】 『現役東大生の世界一おもしろい教養講座 正しく未来を見通すための「地理的思考」入門』 著:西岡壱誠
ほほー、この「風が吹けば桶屋(おけや)が儲かる」方式で本を書くってありそうで、あんまりないよねっ!!?


ちなみに「風が吹けば桶屋が儲かる」って江戸時代に言われてた言葉らしくって、、、

風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって喜ぶということ。


らしいです・・・



これだけ聞くと、、、



あー屁理屈ねw?



って思っちゃうんだけど、この著書で出てくる、いわゆる現代版の「風が吹けば桶屋が儲かる」理論の数々は、どれもが初めて見聞きする“風桶理論”なわけなんですが、どれもがどれも一概に“屁理屈”だと一蹴することが出来ないような代物。



そしてこの著書では全部で20個の著書独自の“風桶理論”を紹介してくれていて、共通するのはどれもが“地理的思考”を持った上で考えられているということ。


この辺り、『東大読書』で売れて、続いて『東大作文』を出して売れている著者だけありますね~


きっと、この“地理的思考”の本作が売れれば、次作は“歴史的思考”だったり、もっと売れることを考えれば“世界史的思考”と“日本史的思考”に分けたり、、、
派生させられれば“生物学的思考”だったりと、文系ジャンルに関わらず話が広がって書けるだろうと思う。



これだけ書くと、この著者の計算高さをあげつらうようだけど、個人的にはこの多種多様な“風桶理論”が好きなので、本作には売れてもらって次作をどんどん出して欲しいです。



つーわけでAmazonの本作のページ
↓↓↓

https://www.amazon.co.jp/%E7%8F%BE%E5%BD%B9%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E7%94%9F%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%97%E3%82%8D%E3%81%84%E6%95%99%E9%A4%8A%E8%AC%9B%E5%BA%A7-%E6%AD%A3%E3%81%97%E3%81%8F%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%82%92%E8%A6%8B%E9%80%9A%E3%81%99%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%80%8C%E5%9C%B0%E7%90%86%E7%9A%84%E6%80%9D%E8%80%83%E3%80%8D%E5%85%A5%E9%96%80-%E8%A5%BF%E5%B2%A1-%E5%A3%B1%E8%AA%A0/dp/4788914352




アマゾンのページには本作の一番最初の“風桶理論”の一つが画像で紹介されていますが、それが「日本のマンガ×山」の関係。


“日本でマンガ文化が花開いたのは、日本が山がちだからだ。”


というもの。


個人的には本作を読む場合、この理論自体を受け入れるというよりも、この理論に至るまでの途中の理論を知ることが一番の醍醐味だと感じる。


この理論も、、、


Logic①コメを作るために、資源を親族で分け合う文化が生まれる

Logic②親族関係が密になり、西洋的な個人主義が生まれない

Logic③「お年玉」の概念が生まれる

Logic④子供に小遣いを持たせ、自分でやりくりさせるようになる

Logic⑤子供が投資家になる

Logic⑥子供向けの大衆文化が花開く


という理論?理屈?の進展で、山がちの多い日本でマンガ文化がここまで進化したことを説明している。


この理論と同じような手法で、この他にも、



『待機児童×ショッピングモール』

“東京に待機児童が増えたのは、地方にショッピングモールが増えたからだ”




『新聞×コーヒー』

“新聞(ジャーナリズム)が生まれたのは、コーヒーがおいしいからだ”




『SNS×農業』

“SNSが生まれたのは、農業が発達したからだ”



『ソーセージ×ドイツの気候』

“ソーセージがおいしいのは、ドイツが寒いからだ”




『キムチ×キリスト教』

“キムチが辛くなったのは、キリスト教が日本にもたらされたからだ”





『アジアの経済発展×コメ』

“アジア諸国が経済発展しているのは、コメが主食だからだ”





『イギリスの覇権×カトリックによる離婚の禁止』

“イギリスが世界の覇権を握ったのは、カトリックが離婚を禁止したからだ”





『メキシコ湾の油田事故×中国の経済発展』

“メキシコ湾の油田事故が起きたのは、中国が急速に経済発展したからだ”





『株式取引×オランダの低地』

“株式の取引が生まれたのは、オランダの土地が低かったからだ”






『インドのIT産業×降水量』

“インドでIT産業が発達しているのは、降水量が多いからだ”





『ソ連崩壊×アラブの石油王』

“ソ連が崩壊したのは、アラブに石油王がいたからだ”





『ロシアと中国の接近×アラブの石油王』

“ロシアと中国が接近しているのは、アラブの石油王がいたからだ”




『世界大戦×石炭』

“2度にわたる世界大戦が起きたのは、フランスに石炭があったからだ”





『ドナルド・トランプ×トヨタ』

“ドナルド・トランプが大統領選挙に勝ったのは、トヨタがいい車を作りすぎたからだ”





『太陽の塔×ワイン』

“岡本太郎の「太陽の塔」が生まれたのは、フランスがワインの名産地だからだ”








『明治維新×中国の本土』

“明治維新が成功したのは、中国の国土が広かったからだ”











『産業革命×砂糖』

“イギリスの産業革命が成功したのは、砂糖があったからだ”









『砂糖×英語』

“英語が生まれたのは、ユーラシア大陸に砂漠があったからだ”









『砂漠×民主主義』

“民主主義が生まれたのは、ユーラシア大陸に砂漠があったからだ”






以上、全部で20個の“風桶理論”!!




こうやって、一読した後に書き出してみると、大体はその理屈を覚えているものの、そういえばどういう理屈だったっけ?と疑問に思うものもあったりで、理解の薄かった部分をすぐに振り返れる構成になるというのも、GOOD!!



第二弾、第三弾にも個人的には期待したいところ!!


今回はそんな感じ~(´∀`*)ノシ バイバイ














『』

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