【読書感想文】 『193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実』 著:クラウディア・ハモンド 訳:木尾糸巳
いやぁ~こういう本を読むと心が落ち着く~♪ そんなおいらです。


つーわけで今回読んだ本は、『193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実』です。

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https://www.amazon.co.jp/MIND-OVER-MONEY%E2%80%95%E2%80%95%E2%80%95193%E3%81%AE%E5%BF%83%E7%90%86%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%8A%E9%87%91%E3%81%AB%E6%94%AF%E9%85%8D%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%8413%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%89-ebook/dp/B074K15JJ4


2017年に発行の本で、“お金”にフォーカスした行動経済学の本と言えますね。


つーわけで、いつも通りに個人的におもしろかった部分をちゃっちゃっと書いていきますね~



●お金を実際にもらうのと、お金がもらえるという見込みでは脳の活性化する部位は違う。現金とクーポンでも違う。

⇒人間は資産(お金・クーポン・各種ポイント等)に関して、意識するよりも非常に複雑に認識している。



●子どもと親の間であったり、夫婦間であったりで、お金の話をすることは少なく、通常金銭感覚は家庭では育たない。

⇒親はもっと子どもにお金の話をして、家庭で金銭感覚や理系的思考を奨励すべきではないだろうか?



●人は死を思うとき、お金を使うことよりも持っていることで、慰められる。




●人はクレジットカードやデビッドカードで支払うときには余計なものまで買ってしまうし、買う決心がしやすくなるし、いくら支払ったかわからなくなる。

⇒クレジットカードで何かを買う時は、ATMで同じ金額を引き出すところを想像すべき。そしてキャッシュで支払ってもいいと思える時だけカードで支払うようにすべき。



●人は高い安いを相対思考で考えている。

※例えば、1万円のものが1000円安くなって9000円よりも、2000円のものが1000円安くなって1000円になっている方が安くなっていると感じて買ってしまいやすい。



●人は心理的出納袋をいくつか持っていて。高い安いをその出納袋ごとに判断している。

※日頃の買い物と旅行中のグルメでは払える限度が変わってくる。
松茸は「食料」という出納袋内での勘定ではなく、「貴重品・贅沢品」の出納袋内での勘定で高い安いを判断している。





●得するよりも損をしないことの方が人は重要と感じる。その差は約2倍。

⇒サルも同様にその傾向があることを見ると、人類よりも前までこの特徴は遡るとも考えられる。これは先史時代において人類(類人猿)は今手元にある食料の方が、これから獲得する見込みの食料よりも重要だったからと考えられる。









●授かり効果・・・人は自分の所有物の値打ちを高く見積もってしまう

⇒売りたい品の希望価格を設定する時は、それが自分の持ち物でなかったらと想像してみることが必要だ。





●同じ成分の薬でも高い値段で買った方が、その後効果が高く出る。食べ放題のコースに高い値段を払ったほうが、食べた量は一緒なのに満足度が高くなる。そして安い値段の方では食べ過ぎたと感じた。





●何かを買いに店に入って選択肢が3つある時、高い方の値段を見て中間を選ぶのは間違い。また自分が欲しいものよりサイズが大きくて洒落た品があっても見なかったことにするか、買う前に自宅にそれを置いたところを想像しみるべき。




●オークションで高額商品の直後のオークションは高くなりやすい。






●お金でやる気を出すには工夫が必要。例えば単調作業だったりならば出来高制報酬もうまく機能する。そして出来高制報酬はある水準を超えるとうまく機能しなくなることや、そのシステムによって報酬の対象にならない努力をしようとしなくなることを注意。





●テストで高得点できたことにお金が支払われるよりも、課題(読書をする)をやったことでお金が支払われる方が、テストの成績が伸びた。

⇒特にこの報酬が出る部分は、努力をすることで誰でもできる内容にするべき。





●キャッチコピーを考えるというクリエイティブな仕事に対して、金銭的インセンティブを施行した結果、仕事の質もたいして上がらないし、仕事を終えるまでの時間が長くなり、それに取り組んでいる人が楽しくなくなった。





●金銭的インセンティブよりも褒め言葉の方が効果的。

⇒その際注意をすべきことは、おおげさな褒め言葉を使わないこと。あんまり大げさだと嘘だと見透かされてモチベーションが下がる結果になってしまうし、あんまり褒め方が過剰だと、その後褒められた人は難しい課題に対して挑戦しなくなってしまう。そして結果に対してより、努力や取り組みを褒める方が良い。





●インセンティブが大きすぎると緊張して成績が低下してしまう。

⇒スポーツにおいてはイップスと言われるような状態に、勉強においても思考で頭がいっぱいになってしまって記憶力が低下してしまう。






●金銭感覚に関してひとつだけ確かなことは、みんなに自分なりの考えがあり、みんな自分が正しいと思っていること。





●私たちは貧しい人に対して嫌悪感を抱いている。

⇒自分との差異を感じる存在に不信感を感じる結果。



●貧乏になってしまうのは、本人のせい?それとも社会システムのせい?このアンケートの結果は、昔は後者が優勢だったが、近年は前者の方が優勢になってきている。






●お金のことを意識すると、利己的になってしまう。それと同時に自給自足型になってしまう。






●良性嫉妬と悪性の嫉妬がある。

⇒実験によると、最新のiPhoneを持っているお金持ちのクラスメイトがいる場合に、良性嫉妬(羨望の念)をした人はそのiPhoneを購入するために悪性嫉妬をした人よりも50%近くも余計に支払う意思表示をする。それはそれだけ良性嫉妬をした人の方がそれを手に入れるために努力をするということ。そして悪性嫉妬をした人の興味深い行動として、そのお金持ちのクラスメイトと差別化をしたいという念からiPhoneではなくブラックベリーを購入することを選択したという。





●自分によりも、他人のためにお金を使う方が幸福になる。




●災害の寄付を募るポスターで、そこにうつっている子どもの容姿がかわいいと寄付額が減ってしまう。

⇒妬みなのか、容姿がよいので自分でなんとかやっていけるだろうと判断されたと思われる。




●モノよりも経験を買うことが〇、モノを買うときも良い経験につながるモノならば〇














つーわけで、こんな感じのデータがたくさんまとめられておりまして、本書の最後にはこんな文章で終わります・・・・




人はお金を好きなだけ使っていいし、好きなだけ寄付して、好きなだけギャンブルで勝って、好きなだけ貯めていいけれど、それが充実した生活を送るうえで役に立つのは、わたしたちが扱い方をわきまえて、しかも―――――――これが決定的に重要だ――――――――お金では解決できない問題もあることをわきまえている時だけだ。








つーわけで、本書を読んだ内容をまとめると、、、、




良い経験につながるために買った、かつてのMTGのカード総額云百万円もまったく無駄では無かったし、そもそもあれは自分のためというよりも将来の家族のための投資であったわけで、じゃー換金できないMOやアリーナに課金しているのはなんでかっていうと、それをしないことで得ることのできない楽しい日常を考えれば(損失回避の法則)当然の結果というわけで・・・
間違いなど微塵もないということ!!!




ということになりますねw


今日はそんな感じ~


ではでは(´∀`*)ノシ バイバイ

コメント

鳥人
鳥人
2020年3月22日9:41

>「193」
東海地方で有名なカードショップを連想してしまいますね(笑)
カードショップ店長が心理研究した本とか面白そう

最後の結論(赤字)には、はげどうです!

ハリー
2020年3月22日11:23

半分程度は経済心理学で定説になっているものですが、残り半分くらいは知らなかったのでなるほどなぁって感じでした

>人は高い安いを相対思考で考えている
これだけはちょっと疑問で、私は逆だと思っています
例の話ですと10%オフと50%オフですので、実際に後者のほうが相対的に安くなっていますので詭弁です
相対的に安くなっているものを見て相対思考で考えるというのはちょっとおかしいです(それに物が違えば価値が違いますので絶対値で見ないのは当たり前ですので…)

例えば、2万円のものを18,000円に値下げしたものと、38,000円だと書いて横線を引いて19,000円としたもので後者のほうが売れる、というのなら相対的に見てると思いますが
(この例ですと絶対的にも相対的にも前者のほうが安いのに後者を選んでいるので相対的思考を優先してると言えると思います)

実際、合理的な思考ができない人、つまり貧乏な人は絶対値で思考することが多々あります
「ちょっと一杯飲みに行こうか」となった時に5000円以上かかるところは視野に入らず、白木屋か和民かみたいな人がいます
彼らだって別にそれらを気に入っているわけではありませんが、そもそも居酒屋に3000円程度しか使いたくないという心理が働いています
美味い不味いではなく、「酒を飲むのには3000円」という絶対値的感覚で動いているんです
一方合理的思考のできる人は、物の価値を相対的に考えます
一杯飲みひとつにしても、例え5000円だろうがそのサービスの価値が7000円の価値があるなら安いと思いますし、3000円だろうが2000円だろうが無価値だと思えば利用しません
お金がないとそもそも高い所にいけないので、5000円という絶対値を見ただけで「高い」と思ってしまうのです

日々これと同じことを繰り返しており、相対的にものを見れる人は常に特になることをしているので、総資産が増えていきます
絶対値でしか判断できない人は絶対的に安いものを好み、得をするような絶対値の高いものには目も向けません、それにより総資産が増えません

>高い安いを相対思考で考えている

というのは一部そうでありますが、常にそうなっているわけではないと思いますね

シグマ@dj-SIGMA
2020年3月22日12:55

金銭的インセンティブに対して否定的だったり、モノより経験、他人のために金使えなどは「うるせーこっちは金ないんじゃボケ」と言いたくなる部分が多々ありますね。
お金のインセンティブが機能しなくなるラインは、自分の生活に必要な消費が充足されてからですよ。
自分の腹がヤバいのに、人の幸せに使う余裕は生まれません。そこまでの金を払う企業が日本にどれたけあるんだか。
とは言えパワハラ環境だと辞めたり自殺するし逆なら頑張れるから、現実貧困でもお金のインセンティブが全てとも言い切れないんですよね…
>ハリーさん
大きなリソースが無ければそもそもアドを取るアクションを取ることが出来ないから、格差も広がる…この世の闇を垣間見た
その原因を「貧乏人=合理的思考が出来ないから」とするのは納得出来ないけど。そもそもやれる範囲でやるしかないのだから。

ハリー
2020年3月22日15:11

書き方が悪かったです
貧乏人=合理的ではないという考えはもともとなく
貧乏だから合理的でないは真ではないが
合理的でない者は貧乏になるは真だと思います

ミートボウズ
2020年3月22日22:29

最近では住人が非常に少なくなっているDNにおいて、こういった需要の少ない内容を書いた上でコメントを頂ける、、、ましてやハリーさんに至っては内容を精読してもらった上でのコメントで、嬉しい限りです。

>>鳥人さん
調べて初めて知りましたよ。カードショップ193という店があることを~
MTGプレイヤー御用達の数字なんですね。この数字はw
おいらの知る限り、鳥人さんほどMTGに私財をぶち込んでいる人を知らないのですが、同時においらの知る限り、鳥人さんほどMTGを楽しんで・のめり込んで・はっちゃけている人を知りませんwww

>>ハリーさん
興味深く読んでいただけたようで、書き手冥利に尽きます。ありがとうございます。
さてコメントでご指摘にありました。相対思考での高い安いの感覚なのですが、上記の要約はあくまで本文の一部を書き出しただけなので、付け加えて書いていきたいと思います。
まずご理解されているかもしれないですが、もし行き違いがあってはいけないので、最初に言っておくのですが、上記に書いた1万円のものが1000円安くなって9000円の品物と、2000円のものが1000円安くなって1000円になっている品物は、まったく違う要素の品物です。
わかりやすく私の考えた例え話で書きますが、例えば最新エキスパンションの発売日当日に鳥人さんの如く、秋葉原でカードの買い出しに出かけたとします。そこでまだ発売日当日ということもあって、カード価格のブレが店舗によって大きくある中で、何店舗も何店舗も周って、できる限り安い場所でそれぞれの欲しいカードを買うと思います。しかしそこでの値段のブレって平均価格が3000円のカードが安いところだと2500円で、高いところだと3500円とかって感じじゃないですかね?しかしその500円の差、割合にすると2割弱程度の割引を求めて、私たちは周るわけですよw
でもって、上記文章では割愛しちゃったんですけど、本書で書かれているのは車とかを購入するときって、値段が高額な分、Aのお店とBのお店で1万円の値段の差があってもほとんど気にしないよね?ってことが書かれているんです。ましてやその値段の差が500円だったら、まったく気にしないなってしまう。MTGのカードのときには、その500円の差を気にして歩き回ったのに・・・
割引された金額よりも、割引された割合で、高い安いを判断してしまうよね~
特に日常の買い物と、特別な高額な品物の買い物だと、違いが顕著だよね~
ってことが書かれておりました。どうでしょう納得できましたでしょうか??

2つ目のコメント内容に関しても、本文で書かれていたのですが、本書の中において極端な物言いですが、“貧乏になると合理的に判断できなくなり、結果的に貧乏から抜け出すのは困難”だという内容が書かれていました。
それはなぜかと言うと、貧乏だからこそその人の能力が高い低いに関係なく、日々の生活が切迫してしまっていることから、合理的判断ができないというのです。
上記においても、「インセンティブが大きすぎると緊張して成績が低下してしまう」と書きましたが、例えば貧乏な人で偏差値50の人と、中流家庭で偏差値50の人が同じ大学受験の試験を受けたら、本書の理論では中流家庭の人が合格して、貧乏な人が落ちてしまう可能性が高いことになります。
それは貧乏な人は、お金がないことで、大学受験のプレッシャーを感じたり、日々の生活費のやりくりに苦心して、脳内の思考領域が中流家庭の人よりもせばまっていることが考えられるからです。
本書に書かれている内容に沿って、コメントさせていただきました。

ミートボウズ
2020年3月22日22:29

>>シグマさん
この本のが洋書であることから、訳が“貧乏人”という非常に直接的で偏見溢れる表現になっているので、ちょこっと補足させてほしいのですが、、、
上記に書かれている「●私たちは貧しい人に対して嫌悪感を抱いている。」の部分の貧乏人ですが、“ホームレス”のことです。
実験において被験者は、“ホームレスの写真”を見せられます。そこで脳のどの部位が活性化しているかを計測した結果、調べてみると「嫌悪」を表す部位が活性化していたよ。というものなんです。決して仕事をしているけど、年収が低い人に対して“嫌悪感”を感じるわけではないということです。ここは私のまとめ方が乱暴だったと感じます。
シグマさんの書かれている通り、日々の生活費でいっぱいいっぱいになっている人に対して、「モノより経験」とか「自分よりも他人のためにお金を使ったほうが良い」なんて言っても愚の骨頂なのは自明の理ですので、あくまで本書で書かれている内容が通用するのは、限られた人間ではあると思います。

ふぅ~、こんな長いコメント返し、初めてかもしれませんw
みなさん重ね重ねお読みいただき、そしてコメントまでいただき、ありがとうございました。

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