【読書感想文】 『哲学的な何か、あと数学とか』 飲茶
昨日読書感想文で書いたやつの姉妹本。


今回読んだのは、、、

恒例!? ドハマり中の飲茶氏の著書『哲学的な何か、あと数学とか』です。


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冒頭、感想を端的にお伝えしますね・・・








フェルマーの最終定理を巡る350年にも渡る熱いヒューマンドラマ!!

なんかおいらワクワクすっぞっ!!
このワクワク感、小学生時代にドラゴンボール読んだ時みたいだぞっ!!







いや、ほんと文系人間が読んでもおもしろかったですよ!!


そもそもフェルマーの最終定理ってご存知ですか???





3以上の自然数 n について、Xのn乗 + Yのn乗 = Zのn乗 となる自然数の組 (X、Y、Z) は存在しない






っていう定理でして・・・



もしnが2だったら、3の2乗 + 4の2乗 = 5の2乗 にすれば、、、

(3×3)+(4×4)=(5×5)で、

9 + 16 = 25 で正しくなるんだけど、、


nが3以上だったら、X,Y,Zにどんな数字を入れたとしても、それが自然数であれば成立しないよってこと。



これは1600年代にフランスにいたフェルマーが証明した定理なんだけど、このフェルマーって人は数学に関してはめっちゃ頭がいいんだけど、数学の証明問題で証明を書き残さないという悪い癖があったそうなんです・・・



それでフェルマーの死後に、フェルマーの息子によって、“フェルマーが遺した証明がされていない証明問題”をまとめて出版されたものの、このフェルマーの最終定理に関してはどれだけ後世の人間が知恵をしぼろうと解けないでいた証明問題なんだそうです。





壮絶なネタバレ??になるのかもしれませんがww、結論としてはアンドリュー・ワイルズがフェルマーの最終定理が世に出てきてから、350年の月日が経過した1995年に見事に証明されます。






しかし、この途中経過があっついんですよぉ~!!!


フェルマーの最終定理が世に出現してから、約100年後に数学者のオイラーがn=3の場合と、n=4の場合の証明を完了させるものの、オイラーは計算のしすぎで両目ともに失明するくらいの人物だし・・・





そのまた半世紀過ぎて・・・


ディリクレがn=5の場合の証明を完了させて、同時期にラメがn=7の場合の証明を完了させる・・・


そこにコーシーが現れて、ラメとコーシーの2人がともに「おれがもうそろそろフェルマーの最終定理を証明しちゃうよ!!」だなんて宣言して、熱いバトルを繰り広げる中で、クンマーが「おふたりさん、その方法じゃ証明できないことは確実でっせ」なんて入ってきたと思ったら・・・



時はまた過ぎて・・・・1900年代に突入し・・・



ドイツの富豪ヴォルフスケールが、遺言で「フェルマーの最終定理を証明したものに10万マルクを与える」なんて言い遺して・・・

※当時であれば日本円で10数億円はくだらない額



それによって、学会に素人の論文がガンガンなだれ込んで来て、プロの数学者たちも超絶いい迷惑だよ・・・ってなったりなんてして・・・





数学界ではもうここまで証明できないということは、「フェルマーの最終定理は証明できないものなんだ」という説が定説になりつつなる中で・・・



それでもフェルマーの最終定理を証明しようと取り組んでいる人間は、
①もういい年した中年男性
②高学歴だが、低収入
③自分を優れた人間だと思いたがっているが、周囲からの評価はからっきしの人間
そんな特徴をもった人間ばかりになってきて・・・




ついに、アンドリュー・ワイルズが200ページにも及ぶ証明書類を「証明出来たぞ~」って学会に提出してきて、世間では「ついにフェルマーの最終定理が証明!!ワイルズすっごい!!ワッショイワッショイ!!」なんてなっているときに、審査中に致命的な欠陥が見つかって・・・




世間が「おいおい証明できたなんて言ったけど、全然学会から正式発表ねぇーじゃねーか、どうせ証明できてなかったんだろ~、だったら論文は世間に公表するべきだろー みっせっろ!!みっせっろ!!」的な感じになって、ワイルズが天国から地獄でアワワワになりながらも、致命的欠陥を補修しようとするも、全然うまくいかなくって・・・・




ワイルズも「もうダメか、、、」なんてなりそうな時に、思わぬことがきっかけで最後の欠陥を補修するキーパーツを発見!!!!



フェルマーの最終定理という、350年もの長い月日解けなかった呪いが、ついに幕を下ろした・・・・【完】




こんな感じなんですよっ!!!





もちろん本著の中では、もっと数学的知識も出てきますが、文系のおいらでも理解できる程度です。

言うならば、数学的知識が浅い読書さんでも、「フェルマーの最終定理」を巡っての熱いドラマを感じられる程度の知識はしっかりと教えてくれるような内容になっています。




ネタバレしちゃいましたけど、おいらこの本を3日くらいで読んだんですけど、「フェルマーの最終定理」をいったい誰が?、いつごろ解いたのか?は、途中ですごい気になってしまったんですが、スマホで検索したい気持ちを押し殺していたくらいですw






そして、飲茶氏はこの本を通じて、何が言いたかったかと言うと、、、


それはフェルマーの最終定理ってめっちゃ難しい問題が過去にあったとか、、、


アンドリュー・ワイルズがめっちゃ努力したんだよとか、、、、



そういう内容では全然無くって、







人間は何の役に立ちそうもない問題に、短い人生を全力賭けられる!!ってこと



なんだと言ってます。





そうなんです、、、フェルマーの最終定理は証明するのに350年間かかっちゃうくらいに難しい問題なんですが、その問題を証明したからと言って、人類にとってすぐに何か良いことが起こるわけでは全然ありませんし、それは証明した今後であっても、将来にわたってなんにも役に立たないものなのかもしれません。




しかし、その解いたところで何の役にも立たない数式を解くために、人間は一生をかけることができるってことは、人間ってすごい!!ってことなんだと思いました。


いや~~ いいもん読ませてもらいました~♪♪♪


今日はそんな感じ~~♪♪


ではでは~~ ( ´・ω・`)ノ~バイバイ







コメント

nophoto
形三兄弟
2021年9月6日19:52

≪…自然数…≫そのものが【カオスを内在】しているとし、静的に閉じているのは3次元で、4次元では【カオスが顕在化】てな雰囲気で自然数の本性を掴む絵本は、「もろはのつるぎ」(有田川町ウエブライブラリー)

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